広島県の最高峰で西中国山地の盟主である。広島県のスキーのメッカとして早くから開発されているが、夏焼のキビレから恐羅漢山頂上、羅漢山までの南北方向の稜線や西側の台所原方面にはブナ、ミズナラなどの素晴らしい原生林が残る。新緑や紅葉の季節が最高で、牛小屋高原でのキャンプも楽しめる。

  十方見晴るかすと言われるとおり、山頂一帯はさえぎるもののない広く平坦なチマキザサの大草原である。頂上からは日本海、瀬戸内海まで見渡せ、広島県の山々はもちろん、鳥取県の大山、島根県の三瓶山、萩の青野山など中国地方の名峰をはじめ、空気の澄んだ日には四国の石鎚連山も望むことができる。

  その名のとおり先のとがった特徴的な姿は、どこから眺めても冠山と判別できる。太田川の源流にあり、ブナを中心とする原生林が山頂周辺に残る。春に咲くカタクリの群生が見事で、イチリンソウやミヤマカタバミなど植生は豊富である。

  草原状のドーム型をした独立峰で、標高800mの登山口からは１時間弱で山頂に立てる。山頂は広い草原で360度の展望が楽しめる。山ろくには、「いこいの村ひろしま」の宿泊施設や運動広場、キャンプ場などの施設も充実しており、家族やグループの憩いの場として利用されている。

  芸北八幡高原にどっかりと巨体を横たえる姿は臥龍という名にふさわしいが、元々地元では「刈尾山」と呼ばれている。ブナ、ナラ、トチノキの原生林が残り、四季折々の広葉樹林の美しさを味わえる。頂上直下まで林道が通じており、林道の終点には雪霊水という名水が湧いている。