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イベント : 世界無形文化遺産・国重要無形民俗文化財「壬生の花田植」

掲載日時: 2013年05月07日

 花鞍に幟を立てた飾り牛に、太鼓や笛などの囃しに合わせて、高らかに田植歌を歌いながら苗を植えていく早乙女たち。国重要無形民俗文化財、世界無形文化遺産「壬生(みぶ)の花田植(はなだうえ)」が平成25年6月2日(日)に北広島町で開催されます。

 中国地方に古くから伝わる「はやし田」は、田植の効率をあげるため、太鼓や笛などの囃しに合わせて田植歌を歌いながら行う田植行事です。大地主の大きな田で、大勢で行う田植を「大田植(おおだうえ)」といいます。芸北地方に残る「大田植」は田の神サンバイに豊作の祈願を行う儀礼で、当時の人々にとって数少ない娯楽でもありました。鞍や玉飾りなどをつけた十数頭の飾り牛の代掻(しろかき)や、美しく装った早乙女が歌や囃しに合わせて田植をする様子が華やかで美しいことから、いつしか「花田植(はなだうえ)」と呼ばれるようになったと云われています。

 その中でも壬生の花田植は地方最大の大田植として近郷にも知られる一大行事でした。現在は、川東田楽団、壬生田楽団による壬生の花田植保存会によって毎年6月第1日曜日に盛大に開催され、多くの観光客でにぎわう初夏の風物詩となっています。また、昭和51年に国重要無形民俗文化財、平成23年に世界無形文化遺産に登録されるなど、農耕儀礼、稲作技術、そして田植歌を現代に伝える貴重な文化資源として日本だけでなく、世界からも注目されています。

 当日は、花田植や道行、花鞍や写真などの展示、地元特産品の屋台、近隣神楽団による神楽の公演(千代田開発センター)もあります。過重な労働であった田植を知恵と工夫で楽しい一大行事にした人々の願いや思いを胸に、目の前に広がる田園絵巻を楽しんでみてはいかがですか。

【壬生の花田植】
■日時:6月2日(日)11:00〜
■場所:山県郡北広島町壬生 花田植特設会場
※観覧料は不要

【神楽】
■日時:6月2日(日)9:00〜
■場所:千代田開発センター(山県郡北広島町有田1234)
■入場料:当日1500円、前売券1200円、小・中・高生500円(前売り券は北広島町観光協会で電話予約可能)
■演目:道成寺 大塚神楽団
滝夜叉姫 琴庄神楽団
土蜘蛛 中川戸神楽団
八岐大蛇 山王神楽団
※神楽鑑賞の後シャトルバスで花田植会場の近くまで移動できます。

■問合せ先(壬生の花田植・神楽共に):北広島町観光協会 0826−72−6908