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イリコ(いりこ)

 安芸灘を主な漁場として獲れるイリコは、「安芸イリコ」として全国的に有名。
 イリコの原料となるカタクチイワシは、4月から6月にかけて安芸灘で生れる。その幼魚を、煮干加工したものが「チリメンイリコ」でその風味は最高。7月から9月のものを「カエリ」、「小羽」と呼び佃煮などに利用することが多い。また、それ以後とれる「中羽」は、秋イリコとして色つや、味は一段とよくなり「出しイリコ」としては申し分ない。
 イワシ網の歴史は古く江戸時代から行われてきた。漁法、加工は近代化されているが、水揚げしたカタクチイワシはいたみやすいので、いち早く加工する手順は昔と変わらない。以前は漁の時期には、浜いっぱいにイリコが天日干しされ銀色に光っていたというが、今では乾燥は機械化され、そんな光景はみられない。
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