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朶平のヤマモモ(しだびらのやまもも)

 ヤマモモは、東アジアの広い範囲に分布する。日本では九州、四国、瀬戸内沿岸、紀伊半島、房総半島など、関東以西の太平洋岸に多く自生する。県内では、瀬戸内地域に広く分布する。
 朶平荒神社のヤマモモは、旧安浦町内で最大のもので、呉市天然記念物に指定されている。荒神社は、朶平地区の中央部の斜面にあり、土地の人は、「山の神」、「田の神」といって信仰している。神社へは、果実のなる木は献木しない風習があって、無果実のヤマモモを植えたという伝承がある。
 寛永年間(1624〜1643)に、村が独立したおりの記念樹だともいわれている。樹齢は350年以上。根回り3メートル、胸高幹囲2メートル、樹高は15メートル。
 田植えが終ると「田の神は、このヤマモモの木に上る」という古老の話である。農神去来伝承の生きている巨樹である。
 ヤマモモは、雌雄異株で、雄木と雌木の区別は、開花期に花の形状で識別する以外に、的確な方法はない。朶平のヤマモモは、雄木であろう。近くの山々には、実(み)のなる雌木がたくさんある。
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