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竹原の竹並木
(たけはらのたけなみき)
竹原は、中世賀茂(かも)社に属する荘園であったが、近世になると瀬戸内海きっての製塩地として栄え、その経済力を基盤に町人文化が発達した。現在、竹原市内にはそれらのことを示す史跡も多く、中心部には町並(まちな)みが集中的に残存している。
昭和56〜57年度(1981〜1982)、伝統的文化都市環境整備事業の指定都市となったのを契機に、町並み・海・地名にちなんだタケのイメージによる新しい町づくりが進められることとなった。
その一環として、市中心部に孟宗竹(もうそうちく)を植栽した並木道が整備された。JR呉線竹原駅から北へ、国道185号を渡り、市役所へいたる街路がそれである。
孟宗竹は、タケの中では最も大型で、稈(かん)の径10〜20センチ、高さ10メートルにも及ぶが、葉長は4〜8センチと小さく、繊細な感じをも有し、遠近両方かろの観賞に適しているとされる。中国江南地方から渡来したタケであるが、食用のタケノコを採るなど、わが国の生活の中に定着している。
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