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千光寺公園の桜(せんこうじこうえんのさくら)

 海抜137メートルの千光寺山は、JR山陽本線尾道駅の北側にあり、尾道水道をはじめ内海の多島美と尾道市街を展望する絶好の場所である。山頂付近には、地名の由来する真言宗千光寺があり、赤い本堂、竜宮(りゅうぐう)造りの鐘楼(しょうろう)、巨岩がすぐれた景観を作り出している。
 尾道の人々は、昔からこの山に親しみ、文人墨客(ぶんじんぼっかく)の筆にのぼることも多かった。
 現在は、市民のための公園として整備されている。山頂およびこれに至る登山道には、1万本余のサクラ(主としてソメイヨシノ)が植栽され、開花期の春には、市民や近郊からの花見客で賑わう。晩春から初夏にかけては、つつじ、キリシマ、フジの花が咲き競う。秋になると菊花大会が開催される。
 なお、サクラは尾道市の木に指定されている。
 千光寺山頂には、寄棟造(よせむねづく)りの市立美術館が建ち、尾道市ゆかりの文化財や美術作品を展示する。
 山頂から中腹にかけては、「文学のこみち」という、尾道にちなむ文学碑24基を巡るコースが設定されている。
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