広島県の文化資源画像

仁賀のシラカシ群(にかのしらかしぐん)

 仁賀小塩野(こじおの)の丘陵地に、回りのスギ若齢林を圧するようにシラカシの大木が7本叢生して茂っており、県天然記念物に指定されている。シラカシ群の主木は根回り周囲5.9メートルの大木であるが、主幹は根元より裂けて内部が空洞化している。2番目の大木は健全で、根回り周囲4.6メートル、地上1メートル位で3支幹に分かれている。この木には、ノキシノブが着生し、テイカカズラ、フユヅタなどがよじ登っている。他の5本はあまり大きくなく、根回り周囲はそれぞれ、2.8、2.1、1.5、1.2、1.1メートルである。樹高は最高約30メートルに達し、樹叢全体の樹冠の広がりは径40メートル内外である。
 主木の根元に殿様墓と呼ばれている墓があり、土地の人々はこの森を「小塩野のかしぐろ」と呼んで畏敬している。シラカシは樹皮が黒味がかっているのでクロガシとも称せられる。「かしぐろ」は「カシが叢生した所」の意味であるが、「カシの生えた黒々とした所」とも解釈できる。
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