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梶ノ木の大スギ
(かじのきのおおすぎ)
旧可部線戸河内駅北方約3.5キロメートル、海抜450〜600メートルの所に梶ノ木の集落がある。集落の最高所に小さな森のように見えるスギの巨木(県天然記念物)がそびえている。根元を見ると一見一樹のようであるが、2本の木が接合したものである。根回り周囲は地上30センチ高のところで12.7メートル、目通り幹囲は10.2メートル、樹高は約35メートルである。地上約3メートルで接合した2株は東西に分かれて支幹状となる。東の株は上方でさらに五支幹に分岐し、西の株も同じく五支幹に分かれるので、合計10本の支幹が林立する台杉(だいすぎ)型となっている。各支幹の基部直径は約50〜80センチ、それぞれ密に小枝を分かって、東西20メートル、南北18メートルの雄大な樹冠を形成する。
樹下にある墓碑の読みとれる最も古いものは宝暦10年(1760)であるとのことであるが、ここはもっと古くから梶木家の墓地であったといわれ、スギは墓標として植えられたものであろう。
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