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浄楽寺・七ッ塚古墳群(じょうらくじ・ななつづかこふんぐん)

 芸備線の神杉駅を下車すると、南約1キロになだらかな丘陵が東西に広がっているのが見える。この丘陵の西半に浄楽寺古墳群、南東の高所に七ッ塚古墳群が分布する。現在はこの一帯が「みよし風土記の丘」として整備され、広島県立歴史民俗資料館、風土記の丘管理棟、駐車場などは、国道375号から入る古墳群の南東部にある。
 三次盆地には、約3000基の古墳があり、広島県でも特に古墳の密集した地帯である。浄楽寺・七ッ塚古墳(176基)は、馬洗川を隔てた畠敷の四拾貫(しじつかん)古墳群(140基)などとともに、三次地域を代表する古墳群といえる。浄楽寺古墳群は、大型の円墳、帆立貝式古墳を中核として円墳、方墳など116基が点在し、さらに小支丘単位にわかれる。七ッ塚古墳は、全長35メートルの前方後円墳を中心に円墳60基が分布する。
 昭和29年(1954)に、広島大学教授らによって浄楽寺古墳群4基が発掘された。その中の第1号古墳(現在の第12号古墳)は、直径42メートルの2段築成の円墳で、墳丘に葺石と円筒埴輪を巡らし、頂上平坦部からは家形埴輪の破片が出土した。中央部の内部主体は壊され、短甲片、刀子などが出土し、東寄りに粘土槨があり、勾玉やガラス小玉が出土。
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