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旧国立種牛牧場
(きゅうこくりつしゅぎゅうぼくじょう)
標高340メートルの丘陵地。七塚原高原は、ポプラ並木に、広大な牧場、赤い屋根のサイロがあり、乳牛、和牛の改良のメッカである。
明治33年(1900)農商務省は、政府の畜産振興の基地として、この地に白羽の矢を立て、約120ヘクタールの牧場を開き、全国初の「国立種牛牧場」として、本館、畜舎、サイロなどを建設。特に洋風建築の本館は、新しい時代の先端をいく、畜産試験研究機関にふさわしいものであった。
当初は、乳牛の導入が盛んで、明治45年(1912)までに、360頭が飼育され、広島県内の酪農発展の拠点となった。当時牧場の年間予算は15万円であった。巨額の投資が行われ、畜産振興に力を入れたようである。職員53人で運営した。
大正12年(1923)広島県に移管され広島県種畜場七塚原分場として発足。その後幾多の変遷を経て、今日の県立畜産試験場となった。
創建時の本館は、幸いにも完全な形で保全され、今は、畜産資料館として活用され、畜産発展の歴史を伝えている。
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