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八鳥塚谷横穴群
(はっとりつかたによこあなぐん)
古墳の中で、丘陵斜面の地盤をくりぬいて墳墓としたものがあり、これを横穴もしくは横穴墓などと呼んでいる。
八鳥の横穴は、西城町の東北部、八鳥の南面した丘陵斜面の中腹にあって、合計6基の横穴がほぼ東西に並んでいる。
横穴は玄室と羨道、羨道にいたる墓道からなる。玄室は長方形の平面で、側壁部から天井部の横断面はアーチ形をしている。形式化しているが、家形妻入の構造をもった横穴といえよう。羨道部は、第3紀層の岩盤を掘るほかに、手前の部分は横穴式石室と同様に石をもって築くものがある。出土遺物は少量で、時期の判定が難しいが、横穴の構造が形式化していることも考慮すると、6世紀の終わりから7世紀にかけてのものであろう。
横穴は全国的に分布する古墳時代墳墓であるが、広島県では本例を始めとして県北部に集中しており、出雲からの影響といえる。
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