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厳島神社(いつくしまじんじゃ)

 厳島神社の本社祭神は主神市杵島姫(いちきしまひめ)命などの宗像(むなかた)三女神である。
 太古の神道は自然崇拝に始まる。安芸宮島も瀬戸内海に浮かぶ秀麗な島として、その人々の信仰を集めていた。
 島全体が御神体として崇め祀られていたので、社殿は海中に架(か)したと推察される。社殿の規模が現在のように定まったのは平安時代の末期、平清盛(たいらのきよもり)によって造営された時であると考えられ、当時の住宅建築であった寝殿(しんでん)造りを神社建築に移したものとされている。その配置の妙も清盛の構想によったものといわれる。
 檜皮葺(ひわだぶ)き、朱塗の社殿が緑の山々に囲まれて、紺碧の海に臨む様は、正に自然と人工の美の融合である。
 また、国宝中の国宝とたたえられ、藤原美術の枠を凝らした絶品である『平家納経』をはじめ、多くの文化財の宝庫でもある。
 厳島神社は、平成8年(1996)に世界文化遺産に登録された。 
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