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卯建ちの家並み玖波宿
(うだちのいえなみくばじゅく)
道の名称は「明治新開唐(とう)船浜線」という。古代山陽道、西国(さいごく)街道、国道、そして現在は市道となっている。江戸時代は街道沿いに本陣、高札場、共同井戸があり、宿場町の様相を呈していた。本陣は洪量館と呼ばれ、通過する幕府の使節や諸候、文人墨客たちが、ここからの風光をめでたといわれる。共同井戸は現在も残っており、かつての庶民生活を思い起こさせる好資料である。
海辺に突き出た馬だめし峠をくり抜いてできた玖波隧(ずい)道から西国街道に入る。現在の国道2号が開通するまで国道となっていた。大正年間の写真に見る道筋と町並みは現在とほとんど変わっていない。整然として落ち着きのあるこの道筋は2階建ての家々に卯建ちが残っており、「旧国道」と呼ばれて親しまれている。
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