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古代山陽道と重なる道(こだいさんようどうとかさなるみち)

 大化改新によって都と地方とを結ぶ重要な道として7つの道が官道とされた。この7道は大路(だいろ)・中路・小路と3つに区分されたが、大路は山陽道だけで、都と大宰府とを結ぶ最も重要な官道として位置付けられていたことがわかる。
 県内の山陽道は岡山県井原市から入り、山口県岩国市に抜けたもので、その間に備後国に5(『延喜式』では3となっている)、安芸国に13の駅があったとされている。旧佐伯郡では、大町駅、種箆(へら)駅とともに濃唹(のお)駅があり、遠管(おくだ)駅に通じていた。現在、大野町では筏津(いかなづ)から中山までは、江戸時代西国街道といわれた道が残っているが、高畑以東は古代山陽道でもあり、沿道には貝塚や駅家跡などの遺跡が数多く、歴史的な風情がしっとりとして、「歴史の散歩道」と称するにふさわしい雰囲気に満ちている。
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