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広島県自然歩道・甲立牧場
(ひろしまけんしぜんほどう・こうたちぼくじょう)
広島県にある自然歩道には、中国自然歩道と県の中央を通る広島県自然歩道があり、甲立牧場は後者の郡山・甲立ルートにある。このルートの特色は史跡と街道といわれる。隣接の吉田町にある起点相合(あいおう)は戦国時代の古戦場であり、途中には郡山城跡や、近世までは主要な交通路であった妻坂峠があるなど、歴史の香りが強い。
甲立牧場辺りは、標高100メートルばかりのなだらかな起伏の続く、高原状の地形の地域である。自然歩道沿いの松林越しには、緩やかに波打つ丘の牧草と遠くの山々、白い雲と広く青い空が続き、時折牛の鳴き声が聞こえ、このルートの中では自然をより満喫できる場所である。甲立牧場を過ぎると緩やかな下り坂となり、霧の里ルートとの境辺りの東に見える小峰は、天文9年(1540)毛利方の宍戸氏と尼子氏による郡山合戦の前哨戦の舞台となった岩屋城(祝屋城)跡である。
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