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入船山記念館(いりふねやまきねんかん)

 呉駅より東方へ約1キロのところに呉市入船山公園がある。公園入口の赤れんが造りの呉市立美術館を左手に見ながら進むと、旧呉海軍工廠(こうしょう)の大時計があり、更になだらかな入船山の坂を登っていくと左手に絵画を展示した石造建物がみられ、丘陵をほぼ登りつめたところの左手に呉市の郷土資料を展示している資料館にたどりつく。資料館を過ぎ尾根筋を真っすぐ進むと旧呉鎮守府司令長官官舎(県重要文化財)に至る。この山には、旧宮原村の亀山八幡神社があったが、呉に海軍鎮守府が置かれることになり、神社は他に移し、明治19年(1886)木造洋風2階建ての軍政会議所兼水交社が建てられた。しかし、明治38年6月の大地震により建物が使用できなくなり、明治38年から翌年にかけて現在の建物が再建され、以後、第2次世界大戦が終わるまで、歴代の呉鎮守府司令長官官舎として使用されてきた。建物は表の洋式住宅と奥まったところの和式住宅が接続しており、長官の公務と生活の場が一体となっていた。
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