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竹原市歴史民俗資料館(たけはらしれきしみんぞくしりょうかん)

 瀬戸内の公園都市竹原は、古い屋並みや、昔ながらの小路の保存に力を入れている。
 資料館は、町並みのよく保存された上市にある。館の所在地は、江戸中期、医者で儒学者でもあった塩谷道碩(しおのやどうせき)(1703〜1764)が住み、多くの子弟に学問を教えていたところ。没後門人であった頼春水(しゅんすい)・春風(しゅんぷう)らが、道碩の志を継ぎ、寛政5年(1793)に「竹原書院」と名付け、町の学問所とした。文化10年(1813)焼失、明治43年(1910)社団法人竹原書院として再発足、昭和4年(1929)町立竹原書院図書館に変身、昭和47年、図書館が塩田跡地にできた福祉会館内に移転するまで、42年間の長きにわたって竹原の教育、文化の拠点となった。資料館は、昭和55年6月移転後空き家となっていたのを活用した。
 明治後期の洋風木造建築。2階建て、屋根はスレート葺き、外壁は板張り。ガラス窓は1、2階とも、同一様式で立体感のあるモダンなもの。隣りの古い土蔵の屋根よりも一段と高い。
 展示は、近世の文化活動資料、塩業など地域産業に力点をおき、生業、生活関係も充実している。
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