文化をめぐる−広島県の文化資源−

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西郷寺本堂・山門(さいごうじほんどう・さんもん)

 尾道には時宗(じしゅう)の寺が多い。西郷寺も時宗に属し、正慶(しょうきょう)年間(1332〜1334)に、遊行(ゆぎょう)6代の一鎮(いっちん)によって開基されたといわれる。当初は「西江寺」と書かれたようであり、そのことを示す石柱と寺号扁額(へんがく)が境内及び本堂内に伝えられている。
 本堂は、昭和39年(1964)から解体修理で創建当時の姿に復元されたが、桁行(けたゆき)七間、梁間(はりま)八間で、屋根は寄棟作りの本瓦葺きである。棟札によると文和(ぶんな)2年(1353)に、西郷寺2代目住持の託何の発願によって建立されたことが分かる。角柱に舟肘木(ふなひじき)を置くだけの簡素な形式であるが、方三間の内陣の周囲を外陣がめぐる形式の平面は、浄土教に特徴的で、時宗本堂最古の遺構として貴重である。堂内には、“鳴き龍天井”があり、手を打つと冴えた音がかえってくる。
 山門は、棟門(むねもん)で本瓦葺きである。貞治(じょうじ)年中(1362〜1368)の建築で、板・蟇股(かえるまた)・破風・懸魚(げぎょ)・軒など室町時代の様式がよく見られる。
 なお、同寺には、一鎮上人の坐像(ざぞう)があり、一木(いちぼく)造りの乾漆仕上げで、顔面の肌色、肉付きの表現、朱色の唇、法衣袈裟(ほうえけさ)の墨染様(すみぞめよう)仕上げなど、生身の上人を彷彿(ほうふつ)させるほどの写実味豊かな像である。
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