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道後山山の家(どうごやまやまのいえ)

 山小屋風に出来た、いわゆる山の家で、純粋の校倉造りではないが半割丸太や厚板張りに仕上げられた2階建てである。雪も多い場所柄、鉄板瓦棒葺き屋根になっているが、本当はもっと急勾配屋根にして合掌造り農家風にでもなると、町はずれの建物のような感じから抜け出られたであろうが、昭和13年(1938)に建てられた当時として、この中国地方では道後山の自然を早く世に紹介する役目を果たした建物であった。スキー用その他の施設や暖房、暖炉などの問題なども、宿泊部分の設備なども、今から見ればさほどのものでもなく、殊に取り上げるほどのことはないが、素朴な、そして素直なものである。
 長年の間、林間学校などで青少年の体育や教育に尽した山の家の目に見えぬ功績は大きいと思う。建築とは形、色、質の問題が大切ではあるが、それのみでない評価もあろうというものである。
 現在は、夏季のみ営業されている。
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