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マダイ
(まだい)
豊浜町は、天然マダイの宝庫。全国でも珍らしいアビを利用した「アビ漁」が行われていた。
豊浜町は、県中部島しょ地域のなかほど、呉市の南約12キロの海上に浮かぶ、典型的な瀬戸内海の農漁村。漁港も多く、沿岸、近海漁業の基地になっている。
広島県から愛媛県にかけての芸予多島海は、マダイの幼魚や成魚の生息の場として、また岩礁性の起伏の多い海底地形と潮流は産卵の場として適している。
かつて、数100羽のアビが12月から5月にかけて、豊島あたりに渡来していた。アビ漁は、このアビの習性を利用したもので、アビに追われて海中深くもぐるイカナゴに集るマダイを釣る。
昔は、アビの群遊する海面を、2人乗りの小船数10隻でとり囲み行っていた。
現在では1本釣り、はえなわ漁法による。
マダイは姿、形、味ともにすぐれ日本の海魚の王とされ、儀式やお祝いの宴になくてはならない魚として今日に至っている。鯛麺は、広島県の行事食の1つとしてよく知られている。
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