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ワニ料理(わにりょうり)

 ワニは、サメのこと、フカともいう。備北地方の祭りや正月料理に欠かせない。「エイ、タコ、ワニもうし」と言われ、エイの煮付け、タコの酢のもの、ワニの造り(刺し身)が祭りのごちそうとされてきた。三次ではワニのことを「三次かじき」ともいった。
 かつて、祭りが近づくとあちこちに「ワニの市」がたち、その場で大きなワニを切り分けて売っていた。
 ワニの種類はいろいろあって、肉の色は白っぽいものから紅色のものまである。紅色の濃いものは「カジキ」に似ている。脂肪分が少なく、肉質はやわらかく淡白である。
 昔は造りにして、腹の冷えるほど食うのが何よりのごちそうであったが、現在では新鮮な材料を使い料理も天ぷら、フライ、南蛮漬け、ワニめしといろいろ工夫している。フライなどにすると、トリ肉に似たさっぱり味でおいしい。
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