広島県の文化資源画像

丹下氏邸(たんげしてい)

 「丹下氏のいうところによると、ひとつ性根を入れかえてやらなければいけないというのであった。私は丹下氏がそんなに怒ったところをまだ一度も見たことがない」
 村の収入役丹下氏と男衆、その嫁、ハンゾウ(材木仲買人)のやりとりを、姫谷焼の窯跡発掘のため、この田舎へやってきた「私」の目を通して描く。
 すき間のない描写で文体を鋭角的に構成しながら、巧みに方言を駆使して男衆の人物像を的確にデッサンする。
 現在は福山市に合併された旧深安郡加茂村は作者の生まれ故郷。
3_4_06002.jpg

前のページへ戻る