広島県の文化資源画像

中国の三渓流(ちゅうごくのさんけいりゅう)

 「中国の三渓流」とは、三段峡、長門峡、帝釈峡のこと。俳人河東碧梧桐は大正15年(1926)にこの三渓流を踏査して、随筆一編を残した。
 文中、三渓流それぞれの特色が俳人らしい鑑賞眼で的確にとらえられているが、三段峡については、わらじばきの軽装で、2日間にわたって黒渕、猿飛、二段滝、三段滝、竜門をめぐった見聞を記録し、「三段峡の美は先づ滝に蒐められている」とした。中でも三段滝は「岩角に奔激する水勢は、五段にも六段にも層々雪爪を磨いている」と詳しく、竜門についても「変化の妙ここに至って筆舌を継つ」と、感嘆の声をあげている。
3_4_19002.jpg

前のページへ戻る