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川船(かわぶね)

太田川の舟運は、広島城下と内陸部をむすぶ物資輸送の大動脈として、大きな役割を果たした。江戸時代に入ると上流まで河川の改修が行われ、舟運がひらかれていった。太田川では寛永期(1624〜44)には、加計あたり、幕末には戸河内まで通船区間が広がった。輸送物資は年貢米・木炭・割木・紙・鉄・などで、上流から材木を運ぶ筏流しも行われた。明治2年(1869)には、株船制度が廃止されて許可制による自由営業となり、船数も増え、明治時代に最盛期を迎える。しかし、道路・鉄道の整備や自動車の普及など陸上交通の進歩や、ダム建設にともなう、太田川の水量の減少などにより次第に衰え、昭和10年代には川船による輸送は一部をのぞき終わりを迎えた。
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