文化をめぐる−広島県の文化資源−

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力石(ちからいし)

 鞆の沼名前(ぬなくま)神社の境内の一隅に、卵形の石が積み重ねられている。力石と呼ばれ、これを持ち上げて力だめしを行ったといわれている。
磨かれた石の表面には「力石」と勇健に刻み込まれ、別の石には「鷲(わし)」とか「鬼」「剛誠」「虎」の文字が刻まれ、年号や人名が刻み込まれたものもみられる。全部で20個(うち1個を鞆の浦歴史民俗資料館で展示)が数えられ、その内の4個には奉納とあり、また2個には沼名前神社の紋章も刻まれていて、この神社との関係を物語っている。
力石は、別に港に近い浜の住吉神社境内にも3個ころがっている。
年号を刻んだものには、天保15年(1844)嘉永7年(1854)安政5年(1858)などが見られ、この力くらべが幕末に行われたことを物語っている。そして名前にも鞆在住の者ばかりでなく、尾道、笠岡の者や、さらに遠く大阪力持番付にみられる加奈川権治郎の名もみられて、沼名前神社の祭礼の日に、ここで力くらべの奉納興行が行われ、力自慢の者が集まって、この力石を持ち上げたものであろう。そしてその優勝者の名が刻み込まれたのであろう。
この力石が港町に多く存在し、力仕事の仲仕の力を競う「はかり」の道具として用いられたのであるから、これも民具の1種といえよう。
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