広島県の文化資源画像

木工芸(指物)(もっこうげい(さしもの))

 備後南部地方では、江戸時代後期以来、家具類や琴生産など木製生活用具類の製造をとおして高度な木工技術の研鑚・継承の土壌が育まれ、多面的な製造技術の積み重ねの上に、木工芸が工芸の一部門として注目されています。木工芸の技法には、大別して、指物・刳物・曲物があり、その中で、山根寛次氏は指物の作品を制作してきました。
山根氏は地元の宮大工指物師に学んだ後、茶道具製作など芸術性の高い分野でその技術をさらに磨いてきました。氏は指物の伝統を継承しつつも、たゆまぬ研鑚と創意工夫によって独自の美の世界を実現し、それを将来に伝えていこうとしておられます。作品には箱類・棚・文机・屏風などがあり、木目を生かした細部の指物を作ること、そのために樹木の種類・性格・癖などを知り、それぞれの部位に応じた丁寧な仕上げを心がけています。
06001.jpg

前のページへ戻る