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野呂山山開き(のろさんやまびらき)

 瀬戸内海を一望に見渡せる野呂山。軍港呉に近かったこともあって戦前は海軍の要塞地帯として深いベールに包まれていたが、戦後間もなくの昭和25年に瀬戸内海国立公園に指定され、観光地として脚光を浴びるようになった。それを機に川尻町と同町観光協会が登山者の安全を願って始めた。
 例年、登山シーズンの幕開けを飾る5月3日に開く。山頂の「野呂山ビジターセンター」前でおごそかに神事が営まれたのち、様々なイベントが催される。岩海太鼓、丸太切り大会、福引き抽選会などステージイベント。川尻・安登駅から清掃しながら登山をするのろのろ清掃登山。そのほかにも陶芸体験、ネイチャーゲーム、野呂山スタンプラリー、写生大会、地域特産品販売コーナー、飲食コーナーなど内容が盛りだくさんである。
 山開きを境に野呂山は表情豊かに変化する。スギ、ヒノキ、アカマツなど樹林は新緑を増し、ウグイス、ホオジロなど小鳥の鳴き声も谷間に響き、春らんまんを迎える。続いて夏のキャンプ、見事な秋の紅葉、冬の雪景色と多くの観光客が訪れる。
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